太陽光発電で「光熱費ゼロ」の嘘

遊閑地の処分に困っていた自治体はここぞとばかりに大規模太陽光発電の誘致に勤しんだ。
四季の遷ろいがあり、雨の多い日本では太陽光発電の稼働率に疑問があり、太陽光で節約してもその節約した費用は他の一般家庭が負担の上に成り立っているという事実。
現在では大手電力会社の太陽光電力の買取価格が跳ね上がり電気料が上昇し家計を圧迫している。

2009年といえば今から8年前の記事。その記事を読んで、世間の人達は何を感じるだろうか。

太陽光で「光熱費ゼロ」の嘘

平井 修一

「太陽光発電で光熱費ゼロ」なんて業者はアピールしているが眉唾物である。

普通の家庭で装置は工事費込みで最低で200万円(新築住宅)~250万円(既存物件への後付か)かかる。既存の大規模集合住宅などに後付けする場合は気が遠くなるほどの費用がかかる。老夫婦が400万円なんて負担できるわけがない。

我が家は年間12万円の電気代を払っているので、20年以上使えばペイする。しかし、電気製品は10年でほとんどが寿命を終えるから、最新の設備に変えるにはまたまた金がかかり、11年目の累積収支は支出が500万円+撤去費用20万円=520万円、節約が132万円で388万円の赤字である。

結局は11年目の時点で普通の電気を使っていれば132万円で済むところを520万円も支出することになる。

補助金はあろうが大した額ではない。修理代やらメンテナンス代で消えるだろう。「お客さん、修理するより買い換えたほうがいいですよ」と業者は言うに決ってる。

常套手段である。日進月歩の技術革新の世の中だから、5年目にして買い換える羽目になりそうだ。ベータや地デジと一緒。「もうその機械では対応できません

「光熱費ゼロ」に騙されるのはほとんが主婦・主夫ではないか。セールスマンの口車に乗せられて伴侶を説得するのである。「結局は得になる、儲かる、今やらないと損をする、補助金もローンも利用できる」と。

平成電電やらエビの養殖、和牛の飼育などと同じような手口である。
「太陽光発電で本当に助かった」なんていう人に小生は58歳の今日まで出会ったことがない。ほとんど趣味の世界、ゴアさんの世界である。読者諸兄もご用心、ご用心。

転載元:http://melma.com/backnumber_108241_4530267/