丹羽駐中国大使をかばう民主党政権と外務省

まあ、なんというか。開いた口が塞がらない。

正常な思考回路があれば、大使を罷免し、その上で丹羽氏を召喚すべき問題。
しかし、これは日中問題や日韓問題の負の側面の氷山の一角でしかない。

丹羽大使処分せず 自民は更迭要求

2012.6.8 22:40 [日中関係]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120608/stt12060822440004-n1.htm

丹羽宇一郎駐中国大使
MSN産経ニュース

 玄葉光一郎外相は8日の記者会見で、丹羽宇一郎駐中国大使が英紙インタビューで東京都による沖縄県・尖閣諸島購入計画に反対を明言したことについて「一切こういうことがないようにするということなので、今はそう受け止めている」と述べ、処分する考えのないことを明らかにした。

 丹羽氏からは外務省幹部を通じて、自らの発言について「大変申し訳ない。ご迷惑をお掛けした」との連絡があったという。

 これに対し、自民党は8日の外交部会で、丹羽氏の更迭を求めていく方針で一致した。会合では「大使の身分がこのままということになれば、日本政府として認めたということになる。口頭注意というレベルではない」(小野寺五典部会長)、「丹羽氏は、明らかに政府と違う見解を越権行為で言った。中国大使としてふさわしくない。代わっていただきたい」(山本一太前参院政審会長)といった批判が相次いだ。

 丹羽氏を召還して事実関係を確認すべきだとの意見も出たが、同省の新美潤アジア大洋州局参事官は「丹羽大使から釈明があったということで、整理ができたと考えている」と拒否した。

 尖閣諸島購入を計画している東京都の石原慎太郎知事は8日の定例会見で、丹羽氏の発言について「日本を代表して北京にいるべき人物じゃない。自分の国のことを勉強して物を言わないと、大使の資格はない」と厳しく批判した。

今まで対中国外交を牛耳っていた外務省としては、先の中国人スパイ疑惑もあり、今回丹羽大使を罷免すると、中国に対して正面から中国の尖閣諸島の領有権を否定したことになり、中国の反発は必死で、外務省も中国に対しての面子を失う。これを嫌い、罷免処分を拒否したというところではないか。
証人喚問も、証言のなかから万が一、他のスパイ疑惑や不利な事実が発覚するかもしれないと恐れていることであろう。

民主党政権もそれは同じで、先の中国人スパイ疑惑は通産省と国会議員を巻き込んだ利權問題が疑われていて、ほかの案件も発覚しないか恐々としているのでは。

外務省に限らず、日本の省庁や自治体首長が国策に関することに対して中国要人や韓国要人に不用意に、意図的に勝手に述べる風潮はやめて欲しいと思う。

ただ、外務省や外交官は国の意思を実現するために働くという定義からすれば、この大使の発言は政府の本音であったのかもしれないし、一部の勢力の意思に沿って意図的に発言したのかもしれないし、真実はどちらなのかわからない。

確実なのは大使の職務として、すべてにおいて個人の考えを公(ここがポイント)に述べてはいけないものなので、個人の考えだったとして処理するのはトカゲの尻尾きりでしかない姑息な対応ではなかろうか。