親ばか全盛期

私の世代では大学生は大人という認識をもち、大学の入学式や卒業式に親がついてくるのは恥との認識でした。
実際に1人か2人の学生に親がついてきたことがありますが・・・影で馬鹿にされていました。

ところが今は学生の7割が親同伴で入学式に望むという。

親ばかもここまで来ると何も言う気は勃らない。

親離れ、子離れのできない世代になってしまいました。

大学入学式 親参加は当たり前?

NHK NEWS 4月3日 21時50分

大学の入学式のシーズンを迎えていますが、今の入学式は以前とは様変わりしています。
目立つのは親の姿。
入学式に参加した親たちは70%近くに上るという調査結果もあります。
その背景に何があるのか、生活情報部の森田拓志記者がお伝えします。

親で満席の会場

東京・千代田区の日本武道館で行われた法政大学の入学式。
会場では、新入生と一緒に歩く親や祖父母の姿が目立ちます。
武道館の3階はすべて親たちの席。
その数4000人、新入生とほぼ同じ数です。

会場で親に聞いてみると、多くの人が、「自分が大学入学の時には親が参加することは考えられませんでした」という答え。
そのうえで、「大学入学に向けて家族で頑張ってきたので、入学式は会社を休んで参加しました」と話す人もいました。
「一生に一度のことなので」と、長崎や福岡など、遠方から来ている人もいました。
親が参加することに学生自身も、「来てくれてうれしかった。恥ずかしいという気持ちは全くありません」と明るく話していました。

親の参加は70%

親の参加について、あるデータがあります。
全国大学生活協同組合連合会が、去年春、全国の120の大学と短大の2万4000人余りの親や祖父母を対象に行った調査。
それによりますと、大学の入学式に参加した親たちは67.5%、実に3人に2人に上りました。

また、父親と母親がそろって参加したケースは20.4%と5人に1人で、いずれも5年前に調査を始めて以来、最も高くなりました。
全国大学生活協同組合連合会は、親の参加が増えている背景について、「大学から親向けの入学式の案内や行事も増えて参加が一般化し、以前は『過保護』と抵抗があった人も参加しているのではないか。少子化が進むなか、親子で進路を考える人が多く、入学式が親子にとって記念の場となっている」と話しています。

増える親に大学は・・・

増える親に大学はどう対応するのか。
法政大学では、会場に入りきらないため、4年前から入学式を午前と午後の2回に分けるようになりました。
さらに、会場に入れるのは、2人までに制限しています。
「両親2人で十分では」と思われるかもしれません。
しかし、中には両親、祖父母など4人、5人で参加したいというケースも珍しくないそうです。
さらに、東洋大学では、会場に入れるのは1人だけ。
この場合、どちらが会場に入るのか、もめるケースもありそうです。
大学の中には、会場に入れない親のために、会場の外で式の映像を中継するところもあります。

入学式後にセミナー ねらいは

さらに、入学式のあと、親を対象にした企画をするところも増えています。
法政大学が行ったのは、早くも卒業を見据えた親向けの就職セミナー。
厳しい就職状況が続くなか、年々、大学には親から就職に関する相談も増えています。
学生の希望と親の意見が違い、もめるケースも目立つということで、セミナーでは親子で就職に関する意識を高めてもらうのがねらいです。

大学の担当者は、内定のポイントとして、「困難を乗り越える力」を挙げ、失敗をおそれず、学業やボランティア活動など、やり遂げる経験を重ねることが大切だと指摘しました。
そのうえで、3年生の時に就職を考えるのではなく、1年生の時から目標を定め、単位やゼミの選択などの準備を進めるよう、子どもと話し合ってほしいとアドバイスしました。
法政大学キャリアセンターの宮城まり子センター長は、「今、多くの親が考えるのは、入学したあとは就職の問題。入学式に親が大勢来る機会を活用し、厳しい状況を理解してほしい。入学の喜びだけでなく、これから子どもとよく話し合い、早めに将来について考えてもらいたい」と話していました。

このほか、就職セミナーだけでなく、子どもが犯罪に遭わないよう防犯教室を行う大学もあれば、授業の履修方法などを説明する大学もあります。
「過保護」との批判もありますが、少子化で親と子どもの関わりが密になるなか、大学入学をきっかけに、親子でいろいろなことを考える機会にするのもいいのかもしれません。