大学まで無償化されると医大などの受験戦争を過当に悪化させ、受験生が地獄を見るだけです。
裕福な家庭との格差を解消するためなら奨学金制度があるから、これを無償化するべきです。
奨学金制度というのは抑々貧困層の救済のためにある制度なので、わざわざ授業料を完全無償化する必要はない。金持ちまで救済して意味があるのでしょうか。
授業料を払える家庭は払い、払えない家庭は無償、あるいは出世払い(一定年収に到達したら一部奨学金の返済義務)。
完全無償化に当てる財源があるのなら、少子化対策・待機児童対策・基礎科学技術研究費への足しにして欲しい。
本来、義務教育が終われば希望の職業に就くために各種学校に入るべきで、その為に高専や商業工業、工業高校がある。美容学校や調理師学校なども高校の学科に加えてもいい気がする。
あと、大学の数が多すぎる。
大学の数の推移を昨年度から団塊の世代後までさかのぼって5年毎の間隔で表にしてみました。
大学数(募集停止中を除く)
平成29年5月1日現在 国立86校 公立89校 私立604校 計779校 国立大学の比率11.4%
団塊の世代の次の世代に移った昭和末期以降も何故か増え続ける大学数。
途中から少子化の影響で大学の増設を停止。
国立大が統合されて全体数が減ったことから公立大(県立・市立など)が増え県や市の財政を圧迫しただけ。
少子化が進む中大学の数が減らないことから、やはり天下り先疑惑は拭えない。
各大学2名(理事・教授各一人くらい)は最低でもいると数えたら天下りした元官僚は1500人はいるということに。
奨学金制度のなかった時代は?
奨学金制度のなかった時代でも運が良ければ貧困層からの優秀な人材は大学まで進むことが出来た。
成績優秀な人材(いわゆる秀才)や才能の秀でた者にはパトロンが付き学費を援助し、場合によっては食費代も援助。住み込みの場合も。
国家・国民・文化のため金の卵を発掘して育てることは裕福層の努めであり、美徳であった。
現在はどうか。希望すれば殆どの人が選ばなければどこかの大学には入れ、ほぼ卒業できる。そればかりか企業は大学に社会人としての基礎を学ぶことを求める始末で、学生も学問を極めるために入るものは少ない。
海外では?
ドイツなど大学が無償の国もあるが、そもそも制度が違い、専門職を目指す者は大学に行かないで専門学校に入るかマイスターに弟子入りするため大学進学率は日本より低い。
また海外では先進国でも大学の数も日本の半分以下が殆どで、先進国では日本のようにこれでも大学か?と思われるような学校はない。
大学も卒業が難しく、学業も一定レベルを維持できなければそれだけで退学になるなど日本より厳しい。
日本も大学は学問や研究の機関とし、就職や技能は各種専門学校や専門に特化した大学(美術大学や音楽大学や商科大学のような)が担い、企業も一般大よりもこちらから人材を優先して採用するべきでしょう。
※マイスター(ドイツ語:Meister)とは
日本語では親方と訳される。英語ではmaster(マスター)、イタリア語でmaestoro(マエストロ)
国家資格。社会的地位は絶大。
コメント